中国古典『戦国策』に「狡兎三窟(こうとさんくつ)」という箇所がある。
狡兎三窟とはどのような意味か?
簡単に意訳すると、賢いうさぎは避難する穴を3つも用意しているという意味。
逆に、賢くないうさぎは避難用の穴を1つしか用意しなかったりする。
これは会社経営にも当てはまる。
創業当初は一本足打法でもいい。でなければ、キャズムは超えられない。
が、世の中はいつ何が起こるかわからない。誰も読むことはできない。
2011年の東北大震災や、2020年のコロナ禍に巻き込まれることなどは、多くの人が予測できなかったであろう。
であれば、少なくとも「3つ」ぐらいは稼ぎの柱を持つようにしたい。
例えば、会社経営をしながら、株式投資や不動産投資をするなど。
しかも保有する銘柄は本業とはかけ離れているほど分散効果は高い。
デジタル系のビジネスをしているのであれば、アナログ系の企業の株を買う。
歴史の浅い企業を経営しているなら、歴史の長い企業の株を買う。
日本の市場を相手に経営しているなら、外国で稼いでいる企業の株を買うなど。
そうして、稼ぎの柱を3つ以上用意しておけば、いついかなることがあっても避難しやすくなる。
経営者はいつ何時どんな世の中になるか読めないことを前提に、常に「狡兎三窟(こうとさんくつ)」を心がけた経営をすること。