「大敗北」こそ財産。三方ヶ原の戦い。


(画像引用元:静岡・浜松・伊豆情報局 https://shizuoka-hamamatsu-izu.com/hamamatsu/shikami/ )

私の知人で活躍している経営者や投資家たちで、この画像を気に入っている人は多い。

この画像は何か?

徳川家康が人生最大クラスの敗北を喫した時に、その悔しさを戒めとするために部下に描かせた絵である(真偽については諸説あるが・・・)。

 

どのような戦だったか?

1573年(元亀3年)。相手は二万の武田信玄軍。自軍がいる浜松城にきっと攻めてくるだろうと徳川家康は籠城を決め込んだ。

ところが、武田軍は予想に反して浜松城を素通り。徳川家康は「おいおい!ちょっと待てよ!そのまま進んだら同盟の織田信長軍のとこ行って迷惑かけちゃうじゃん!」ってことで、あわてて浜松城を出て追いかける。

これが武田信玄の思うつぼ。武田軍は徳川軍を待ち構えていてケチョンケチョンに蹴散らかした。徳川家康は命からがら浜松城に逃げ込んだ。

その後、徳川家康は、この時の負け戦を絶対に忘れないとの想いから、悔しさあふれる「しかめっ面」の顔を描かせた絵を生涯大切に持っていたと言われている。関ケ原の合戦で天下を取った徳川家康だが、もしかすると三方ヶ原の大敗があったおかげかもしれない。

 

知人で優秀な投資家や経営者たちの多くはこの話が大好きで、経営や投資にも大いに活用している。成功体験が大事と言う人もいるが、私の周りで活躍する人の多くは、こういった「敗戦」の方がその後の糧になることが多いようだ。

例えば、投資での大失敗など。なぜ負けたのか?心のおごりがあったのではないか?油断があったのではないか?情報収集を怠っていたのではないか?そういった諸々の怠慢や不注意を忘れないためにも「負け戦」を象徴するモノや書物、書類などをそばに置くよう努めている。

大事な意思決定をする際は、それらを見て思い出して、精神を引き締め、見落としがないようにしているそうだ。

 

ここで事例を1つ紹介したい。今でこそ年商100億円企業グループのオーナーとして活躍している金森重樹氏も、25歳のフリーター時代に先物取引で大失敗し、借金が1億2000万円まで膨れ上がったことがあったそうだ。金森氏はこの恐怖体験が後の人生の糧になっていると言っている(参考:PRESIDENTオンライン, ハーバービジネスオンライン)。ビジョネット発行の金森重樹氏が登場するインタビュー対談では、この「失敗の存在そのもの」が自分のメンターであるとさえ語っている(『富裕層になるためのお金の働かせ方』)。

 

もし、あなたが何か投資や経営で大失敗したとする。それは徳川家康のように生涯役立つ財産となるかもしれない。

執筆者

東洋思想を学ぶ経営塾「創伝塾」主宰。東洋思想を軸にした経営者専門コーチ。公益社団法人日本心理学会「認定心理士」。㈱創伝社、代表取締役。1978年生まれ。愛知県名古屋市出身。

戯言ブログ
創伝塾