こんにちは。
創伝塾運営事務局の木村です。
先日4月の勉強会が開催されました。
4月のテーマは、『弓と禅 』です。
今回は、株式会社パイプライン代表取締役のTigerこと松本社長にファシリテーターを務めて頂き、塾生同士のディスカッションや意見交換が行われました。
以下、Tiger氏より頂いた勉強会報告レポートを掲載致します。
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2025年4月28日の創伝塾定例勉強会は、オイゲン・ヘリゲル著 稲富栄次郎・上田武訳による『弓と禅』をテーマに行われた。
この書は、著者が弓道の探究に禅の心を見出し、技術だけでなく精神的にも鍛錬が積まれていく姿が描かれている。
私自身も、格闘技や波乗りを究める道を歩んでいる故、”心構え”として大変勉強になる内容であった。
書から学んだ教えを5つ素養にまとめると、下記のようになる。
基礎こそが大事
構え(型)」がすべての源。「弓を引く」という、一見シンプルに見える動作を、「力」に頼ることなく、道具の構造意図を理解し、それぞれの役割を「統合」することによって、弓を射る「準備」が”ようやく”整う。
基礎を反復する、という一見単調な稽古を、侮って怠らない。技術的な”構え”は、その「心構え」があってこそ、醸成されていく。
自然体であること
「あなたが射るのではない、『それ』が射るのだ」という弓道師範の言葉。
意識的なコントロールを超えた、より大きな力や流れに身を任せることの重要性。
無理に自分が求めることに力づくで持ち込もうとするより、相手や周囲の力を使ったり、自然や環境に身を任せることで、結果として良い方向に向かうことは多々ある。
何事も「作為過ぎない」ことが大切。
プロセスを踏む。プロセスを創る
ヘリゲルも弓道の稽古は困難の連続であった。焦らず、段階を踏むことで、一歩ずつ前進していく。目標の達成には時間が掛かる。焦って目標の達成が早まるとは限らない。すぐに結果が出なくても諦めずに、地道な努力を続けることが肝。
世の中のあらゆることが言語化できるとは限らない。自らの体験で知る
禅とは、精神修行の世界。言葉で伝えきれる教えではない。言葉では捉えきれない&説明しきれない感覚や要素は、身体を通して「理解」できることも多々ある。
頭で理解するだけでなく、実際に体験することを通して、より深く本質的な要素や概念に触れることができる。
〇結果だけにこだわらない。結果よりもむしろ、プロセスや行為の質にこだわる
的に当てることばかりを考えていると、かえって力みが生じ、うまくいかない、という教え。無心の状態で、ただ正しい姿勢と動作…つまり「基本の型」に集中することで、結果は自然とついてくる。
以上のように、まずは何事を進めるにも、「基本の型」を学び、その基礎を怠ることなく大切にし、繰り返し反復を行う。作為的になりすぎず自然体であることを心がける。達成に向けて、どんなステップを踏んでいくのか、具体的なプロセスを構築する。そして、結果だけにこだわるのではなく、プロセスの質を重視する。
これは、武道やスポーツだけでなく、ビジネスや投資でも大切にすべき学びである。
私自身も、今回ブラジル柔術の試合に出場するにあたり、勝敗の結果にこだわるよりも、試合という”実戦”において、練習したプロセスを発揮することを意識した結果として、練習通りの攻防と陣形づくりで、結果として勝利し、準優勝を獲得できたのは、タイミングよくこの書に巡り合えた有難い成果とも言える。
これからも、あらゆる物事で、基礎・基本を怠ることなく大切にし、達成までの質の高いプロセスづくりを意識するという姿勢で精進していきたい。
株式会社パイプライン 代表取締役 Tiger(松本大河)
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以下は、参加者の感想です。