こんにちは。
創伝塾運営事務局の木村です。
先日3月の勉強会が開催されました。
今回の課題図書は、
『ホントは教えたくない資産運用のカラクリ (3) 「錬金術入門」篇』安間 伸 (著) 東洋経済新報社
です。
いかにも怪しいタイトルの本書(笑)
楽に儲かる投資先や、ハイリスクハイリターンな投資商品をすすめられるのかと思いきや、具体的な投資ノウハウは実は一切書かれていません。
本書で主に書かれているのは「裁定」についてです。
裁定とは、経済学や金融の世界でよく使われる用語ですが、誰もが行っている日常の「価値があるものをできるだけ安く買って高く売る行為」のことを言います。
情報の伝達や交通が発達していなかった時代には、全く同じものが隣町で異なる価格で売られているようなことがありました。
この価格差を利用して、安く買って高く売れば簡単に利益をあげることができます。
もちろん情報社会となって久しい現代では誰もが儲けられるような価格差が起こることは少なく、また起こったとしても情報が一瞬広まり、需要と供給のバランスが調整され価格差は解消されます。
しかし、賢い投資家は現代においても、様々なタイミングでおこるこの価値と価格の歪みを嗅ぎ分けこっそりと利益をあげています。
それは、株式投資の世界、ビジネス・経営の世界などでも同じです。
もう一つ本書の重要なキーワードとして書かれているのが「逆張り」についてです。
逆張りとは、大衆とは逆の立場に立つことで、売り手が多いときに買ったほうが安く買え、買い手が多いときに売ったほうが高く売れるという単純かつ本質的な考え方です。
口で言うのは簡単ですが、逆張りを実践するには精神的なタフさもときには必要になります。
株式投資でいうなら、誰もがオワコンと考え、株価も何年も右肩下がりでまだまだ底がみえない。そんな株を好んで掴みに行く行為だからです。
当塾の作野塾長も常々逆張りであることの重要性を説き自ら実践をされています。
私自身、頭ではわかっていても株式投資の際に、この株は下がり過ぎな気もするけど、これを買うのは逆張り投資になるのだろうか?それとも、本当にだめで下がっているのだろうか?今買ったとして特に明るいニュースがないなかでいつ上がって来るんだろうか?などと考えると結局逆張りの投資ができないことが多々あります。
その大きな原因にリサーチがまだまだ未熟なことがあるように思います。
特にどんなプレイヤーが投資の世界にいて、彼らがそれぞれどんな立場で何を考えているのか、そういった相場の裏側にいる人間についてまだまだ考えが及ばない部分が多いので、今後も引き続き学び続けたいと思えた勉強会でした。
以下は参加者の感想です。
来月もよろしくお願い致します。