他の流は芸にわたって、身すぎの為にして色かざり、花をさかせ、うりものこしらへたるによって、実の道に非なる事か。
(「宮本武蔵『五輪書』風の巻」より引用)
意訳すると「他流派は売るために華やかに見せたりしているが、これは実ではない。」ということ。
宮本武蔵が生きていた時代、さまざまな剣の流派があった。
ところが、中には、大した実力もないのに、売らんがために派手に宣伝しているものがあった。
これは宮本武蔵が生きていた時代に限ったことではない。
現代でも変わらず続いている。
例えば、
「今すぐ儲かる!」
「誰でも儲かる!」
「手間いらずで儲かる!」
などの類など。
仮想通貨が流行れば「仮想通貨で誰でも儲かる!」と宣伝する。Youtuberが流行れば「誰でもユーチューバーで億万長者!」などと謳うなど。
今なら「FIRE」関連がそうだろう。これは昔から「セミリタイヤ」などと違った表現でされていた。中身は大して変わっていない。
が、いつの時代も乗せられる人が一定数いる。
特にビジネスや人生がうまくいっていない時ほど、華やかさには目がくらみやすい。隣の芝は青く見えやすかったりもする。
くれぐれも、地に足のついたビジネスや商売をしたいのであれば「華やかさ」ばかりが目につき、実が伴っていない情報などに飛びついたりしないことが肝要だ。