【2024年10月勉強会報告】『江戸の少食思想に学ぶ』 若井朝彦(著)・小学館

創伝塾運営事務局の木村です。

先日2024年10月の勉強会が開催されました。

今回の課題図書は、若井朝彦著『江戸の少食思想に学ぶ』(小学館新書)です。

 

創伝塾では、毎年秋〜冬になると、自身の内面を振り返るために東洋思想が学べるテーマに取り組みます。

今年もその時期がきました。

本書は、江戸時代の観相学家、水野南北の『修身録』の現代版解説本です。

『修身録』は、誤解を恐れずにいうなら、江戸時代の健康本です。

観相学家(人相占いのようなもの)として数多くの人間をみてきた水野南北が、食事でその人の運命が決まるということを論じています。

しかし、単に健康に関することだけでなく、現代に生きる我々が幸福に生きるヒントがこの本には隠されています。

本書の内容を一言でいうなら「腹八分目」を心がけよ、ということです。

これは単に食べる量を減らすことに留まらず、自分の欲望を見つめ直し、内面を整えるという考え方が根底にあります。

現代は物質的に豊かで、多くの選択肢があふれていますが、その分、自分を律する力が必要です。

少食思想から学べるのは、日常生活での欲望のコントロールや、満たされすぎた環境でいかに自分の精神を安定させるか、ということです。

勉強会では、参加者の皆様と一緒に「自分の欲をどうやってコントロールするか」というテーマで意見を交わしました。

答えのない問いではありますが、自分が欲に負けやすくなるシチュエーションを見直し、自身の思考のクセを知ることがまずは第一歩となります。

また、勉強会を通じて、物質的な豊かさが増している現代においても、心の豊かさを保つためにはどのように生活や考え方を見直すべきかについても考える良い機会となりました。

今月もありがとうございました。

以下参加者の感想です↓

執筆者

株式会社プロモーションウェッジ代表。作野塾長が創伝塾の前身として運営していたイキビジ大学の入学をきっかけに起業。現在はweb・マーケティング事業を営みながら創伝塾の運営に携わる。

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