私が小学生の頃、飛びぬけてヒットしたのがファミコン「ドラゴンクエスト」シリーズ。
最も社会現象を起こしたのは4年生の時(1988年)に発売された『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ』でした。300万本以上の売上を記録しました。
新聞やニュースで「学校を休んで並ぶ小学生」などが大きな話題となりました。
≪当時のニュース≫
また、購入後、学校を休んでまでドラクエに熱中する子供たちが現れるなど、鮮烈な社会現象となったことを今でも覚えています。
それだけ、大ヒットしたドラゴンクエストⅢは、やはり内容も充実して面白く、私もハマり、何度も何度もクリアしました。
中でも画期的だったのは「転職システム」です。
スタート時に戦士や魔法使い、商人など、「自由」に仲間の職を決められます。
ゲーム中に何度でも「転職」し、「新しい人生」を歩むことができるのは当時、画期的なシステムでした。
それまでは、ゲームといえば、決められたシナリオを一方向に進行するだけでした。が、ドラクエⅢで「選択の自由度」という点で流れが大きく変わったといえます。
そして、最も印象的だったのは、職業の中に「遊び人」という職があったことです。
当時は、なんとも不思議に思った職業でした。
というのも、「遊び人」という職は、とてつもなく弱いのです。
弱いだけありません。戦闘の「邪魔」をするのです(笑)。
モンスターとの戦闘中になかなか真面目に戦ってくれません。言うことを素直に聞いてくれないのです。
冒険当初から全く役に立たない職・・・
それが「遊び人」という職?でした。
「なんだこれ?遊び人って意味あるの?」
と購入当初は思いました。
友達も当然思っていました。わざわざ弱くて役に立たない「遊び人」の職を選択した子は一人もいませんでした。
ところが、ゲームを何度もプレイするうちに、「遊び人」は突如、大化けすることがわかってきたのです。
ドラクエⅢには、実は最強職があります。それは「賢者」という職です。
賢者は、いわゆる魔法使いが覚える「攻撃」系魔法と僧侶が覚える「守備」系魔法の「すべて」を覚えられるスペシャルな職です。
しかも、軟弱な「魔法使い」とは異なり、若干、物理的にも強いので、大きくチームの戦闘力を上げることに貢献したのです。
では、この賢者になるにはどうしたらいいか?
「さとりの書」という、物語の中で、たった1回しかゲットできない特別なアイテムがあれば、賢者になることができるのです。
この「さとりの書」は当時、大変希少でした。
「さとりの書」をゲットしたら、「誰を賢者にするか!?」は当時、仲間内でも大きな議論になったことを覚えています。
なんたって「すべての魔法」が使え、フィジカルも強くなるんですからね。「誰を賢者にするか」問題はとても重大なテーマでした。
ところが、ある「すごいトリビア?」の存在が判明したのです。これはゲームの流れを大きく変えるほどのビッグなトリビアでした。
それは・・・
なんと!
「遊び人」という職は、レベル20になると「賢者」になれてしまうのです!
あの最強職ともいわれ、たった1冊しかない「さとりの書」でしかなることができない「賢者」にいとも簡単になれてしまうのです。
(といっても、「遊び人」をレベル20にするには結構な困難を極めるのですが・・・)
「遊び人」さえいれば、何人でも「賢者」を生み出せます。
友達の中には、4人パーティのうち全員を「賢者」にするツワモノまでいました。
これは、当時、画期的な「深い」テーマでした。
「遊びを極めると賢者になる」
今思い返せば、小学生ながらに「人生を変えるほど」のインパクトをもたらしたことを覚えています。
長くなりましたが、言いたいことは「たくさん遊ぼう」ということです。
ドラクエⅢが教えてくれるように、遊べば遊ぶほど、成功しやすくなります。遊びを極めていくと、ある日突然、ゲームがひっくり返ります。
歴史を変えるような偉人は皆そうです。苦労して、辛い思いをして、ビッグなことをしたというよりは、「遊んでいた」結果、ビッグなことができたのです。
モーツアルト、アインシュタイン、野口英世、スティーブジョブズなど、偉人と言われた人たちは皆よく遊んでいました。
「よく遊ぶと賢者になる」
実に大事な教訓です。